【1分で知る】莫大な資金とF1にやって来た『ランス・ストロール』

更新日:2019年1月5日


©F1'nder

2017年、18歳の若さでF1デビューを飾ったランス・ストロールは、ジャック・ヴィルヌーヴ以来となるカナダ人ドライバーです。


父は実業家で超大富豪のローレンス・ストロールで、彼のキャリアはその父がもたらす資金によって順調すぎるステップアップを遂げてきました。


2010年に12歳の若さでフェラーリ・ドライバー・アカデミーに選ばれると、2015年からはヨーロッパF3へ参戦を開始、さらに年末にはフェラーリとの関係を解除してウィリアムズF1のテストドライバーに就任します。


フォーミュラレースを初めてからわずか2年でF1チームのテストドライバーを務めることは極めて珍しい事でしたが、2016年にヨーロッパF3を制すると18歳にしてF1のレギュラードライバーの座を射止めてしまうのです。


このデビューは2015年に17歳でデビューを飾ったマックス・フェルスタッペンの時のように経験不足を理由に批判的な意見が相次ぎました。


迎えたデビュー戦、ストロールは半公道サーキットであるアルバートパークサーキットで大苦戦を強いられ、同僚のフェリペ・マッサと同じマシンで2秒以上もの大差で19番手に沈んでしまいます。

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決勝レースでは開幕から3戦連続でリタイアに終わり、下馬評通りの経験不足を露呈してしまう形でF1キャリアをスタートさせることに。


ですが、苦戦が強いられてきたストロールも徐々にF1への適応を見せ、初の母国第7戦カナダGPでは9位で初入賞を達成すると、続くアゼルバイジャンGPでは飛躍的な結果をチームにもたらすのです。


8番手グリッドからスタートしたストロールは、周囲がアクシデントに巻き込まれ姿を消す荒れた展開のなか、落ち着いた走りでレース終盤には2番手にまで浮上。


チェッカー目前でバルテリ・ボッタスに交わされたものの、自身初の3位表彰台を獲得して見せたのです。

それは大きな批判を鎮めることに繋がる、彼にとっては何よりも価値のある3位表彰台でした。


その後もイタリアGPでは2番手グリッドを獲得するなど見せ場をしっかりと作り、ランキングでもマッサからわずか3ポイント差の12位に入り実力を証明。


また、日本GPの直前には鈴鹿サーキットにおいて、彼の為だけに行われたプライベートテストも敢行し話題を呼びました。

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しかし、2018年のウィリアムズはマッサが抜けた影響もあってマシン開発に苦戦、ストロールは一気にグリッド後方に後退してしまいます。


前年に好結果を残したアゼルバイジャンGPとイタリアGPでは入賞を果たし善戦するも、わずか6ポイントでシーズンを終えることに。


そんな苦境のなか、ストロールの父は経営難に陥ったフォースインディアの買収を進め、2019年には父が所有するチームからの参戦となり、再起を図るシーズンを迎えることとなりました。


父が持つF1チームから息子がドライバーとして参戦するなど、68年の歴史を持つF1でもにわか信じがたい話ではありますが、速く走る為なら、そして勝つためならなんでもやるという彼らのスタンスは、F1本来の思想に相応しいという見方も出来るでしょう。


新チームでセルジオ・ペレスを相手にどれだけ戦えるのか、2019年は彼の実力にもう一度注目が集まることになりそうです。

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<F1でのキャリア>

2017~2018 ウィリアムズ

2019 レーシングポイント


<人物像を象徴するコメント>

「F1ドライバーがお互いをリスペクトしているのは確かだし、僕たちはここにたどり着くために何が必要かをわかっている。もちろん、ここにいないドライバーは、ほとんどの時間を、ここにいない理由を見つけることに費やしていく。」

ランス・ストロール


「 (初のモナコ走行で)本当にイライラするよ。プレイステーションのゲームをするといつもターン8と最終コーナーが上手くいかない。現時点でもその2つのコーナーだ。」


「彼はまだ苦労を知らない。」

ジャック・ヴィルヌーブ